STEP周波数連続波　SFCW方式とは

STEP周波数連続波について

STEP周波数連続波とは？

STEP周波数連続波（SFCW: Step Frequency Continuous Wave）とは、電磁波を用いた非破壊検査の一種で、特にコンクリート内の鉄筋や空洞などを探査する際に用いられる技術です。

従来のレーダーと異なる点

• パルス波ではなく連続波: 一般的なレーダーがパルス状の電磁波を発射するのに対し、SFCWは連続的に周波数を変化させながら電磁波を発射します。

• 周波数ごとの振幅と位相: 各周波数における反射波の振幅と位相を測定し、それらのデータを解析することで、対象物までの距離や反射特性などを高精度に求めます。

SFCWのメリット

• 高精度: 非常に高い分解能で、密接した鉄筋や小さな空洞も検出できます。

• 高S/N比: ノイズの影響を受けにくく、安定した測定が可能です。

• 広いダイナミックレンジ: 強い反射波と弱い反射波の両方を同時に検出できます。

SFCWの仕組み

1. 電磁波の放射: アンテナから連続的に周波数を変化させながら電磁波を放射します。

2. 反射波の受信: 対象物で反射された電磁波を受信アンテナで受信します。

3. 信号処理: 受信信号をフーリエ変換などの信号処理を行い、各周波数成分の振幅と位相を抽出します。

4. 画像化: 抽出されたデータから、対象物の位置や形状を画像として表示します。

SFCWの応用

• コンクリート構造物の調査: 鉄筋の位置、かぶり厚、空洞、ひび割れなどを検出

• 土木構造物の調査: 橋梁、トンネルなどの劣化診断

• 非破壊検査: 材料内部の欠陥検出

鉄筋探査機GP8100への応用

GP8100は、このSFCW技術を応用した鉄筋探査機です。複数のアンテナを搭載し、広い範囲を一度にスキャンできるため、効率的な探査が可能です。また、iPadでの操作で直感的な操作が可能な点も特徴です。

まとめ

SFCWは、高精度で非破壊な検査が可能なため、コンクリート構造物の調査など、様々な分野で活用されています。GP8100は、SFCW技術を最大限に活かした、高性能な鉄筋探査機と言えるでしょう。

さらに詳しく知りたい方へ

• メーカーのウェブサイト: エフティーエス株式会社のウェブサイトで、製品の詳細な仕様や取扱説明書を確認できます。