透気性試験パーマトール/パーマトールAC＋

パーマトール/パーマトールAC＋　（かぶりの物質透過抵抗性に関する非破壊試験）

●表層透気性試験（トレント法）

コンクリート構造物の表面に取り付けた二層構造のチャンバー内を減圧して、コンクリート構造部の透気性を測定する試験となっている。測定方法としては関連する国内の規格としてはNDIS3436（表層透気試験）がある。

AC→アクティブセル・ACは、発電機より軽い、モバイルバッテリーで駆動するため、持ち運びに便利。

1. 概要

「Permer-TORR Active Cell+（パーマトールAC+）」は、コンクリートの透気性能を測定するための完全非破壊式の試験機です。国土交通省の令和3年度準推奨技術に登録されており（NETIS登録番号 QS-150029-VE）、スイス規格SIA 262/1:2013に準拠しています。コンクリートの品質確認や、表面改質材・表面塗布材の効果確認を目的として使用されます。

2. 主要なテーマと重要事項

2.1. コンクリートの品質確認と耐久性

• 重要性: コンクリートの品質は、配合、打設方法、型枠の種類、養生方法によって大きく変動します。これらの要因がコンクリートの耐久性に直結するため、品質確認は非常に重要です。

• 透気性能の役割: コンクリートの透気性能は、その品質、特に耐久性を評価する上で重要な指標となります。コンクリートの品質はコンクリートの配合、打設方法、型枠の種類、養生 方法によって大きく変化します。したがってコンクリートの品質を確認することは、コンクリートの耐久性 能を考える上で非常に重要です。

2.2. スイス規格SIA 262準拠

• 規格の要求: スイス規格SIA 262:2003では、「カバーコンクリートの非透過性が構造物上もしくは構造物から採取したコアで透過性試験によってチェックされなければならない」とされています。

• 本製品の準拠: 「Permer-TORR Active Cell+」は、この規格の要求に対応するために開発された製品であり、SIA 262/1:2013に準拠しています。

2.3. 完全非破壊測定の特長とメリット

• 測定方式: 「Permer-TORR Active Cell+」は「完全非破壊」で透気性能を測定できます。これは、従来のコンクリート試験（例：コア採取）とは異なり、コンクリート構造物に損傷を与えないことを意味します。

• 具体的な非破壊性: 全く測定痕がつかない完全非破壊式（コンクリートの水分率が高い場合、外部セルの接地面の水分がなくなり、円形の跡が付きますが、数十分でなくなります。）

• メリット:

    ◦ 繰り返し試験: 「繰り返し試験可能で、高い再現性(同じ場所で測定可能)」であるため、経時的な変化や環境条件による影響を同一箇所で追跡できます。

    ◦ 容易な操作: 「操作が簡単な全自動測定」であり、「操作は使いやすいタッチパネル方式」のため、専門知識がなくても容易に測定が可能です。

    ◦ 現場適用性: 非破壊であることから、現場での品質管理や既設構造物の健全性評価に特に適しています。

2.4. 測定原理と信頼性

• 2チャンバーセル: 「Permer-TORR Active Cell+」は「周りの影響を受けにくい２チャンバーセル」を採用しており、これにより外部環境の影響を低減し、安定した測定を可能にしています。

• Cembureau法との相関: 「Cembureau法との相関が非常に高く、現場と試験室、両方で使用可能」とされており、これにより測定結果の高い信頼性と、現場での測定結果と試験室での測定結果の整合性が保証されます。

2.5. 製品仕様と利便性

• コンパクト・軽量: コンパクトで軽量であり、ポンプを含めて約10kg。これにより、現場への持ち運びや移動が容易です。

• 電源: 「電源はAC / バッテリー」に対応しており、電源供給が不安定な現場でもバッテリー駆動で測定が可能です。

• データ管理: 「最大1000データ」を保存できるメモリー機能を搭載し、USBによるデータ通信が可能です。これにより、測定データの効率的な管理と分析が行えます。

• 測定範囲: 透気係数Ktの測定範囲は「＜1000・10^-16 m^2」、分解能は「0.001・10^-16 m^2」とされており、高精度な測定が可能です。

3. 用途

• コンクリートの品質確認

• 表面改質材や表面塗布材の効果の確認

4. まとめ

「Permer-TORR Active Cell+」は、コンクリートの耐久性評価に不可欠な透気性能を、完全非破壊、高精度、かつ容易に測定できる画期的な試験機です。スイス規格SIAへの準拠、Cembureau法との高い相関性、そして現場での使いやすさを兼ね備えており、コンクリート構造物の品質管理、メンテナンス、および研究開発において非常に重要なツールとなります。