表面吸水試験機SWAT

表面吸水性試験器 SWAT について

SWATとは？

SWAT（Surface Water Absorption Test）は、コンクリート構造物の表層部の品質を評価するための試験装置です。コンクリート表面の吸水速度を測定することで、コンクリートの密実度や耐久性を評価することができます。

SWATの原理

SWATは、円筒形の吸水カップをコンクリート表面に密着させ、内部に水を満たします。その後、一定時間経過後の水位の変化を測定することで、コンクリートの吸水速度を算出します。

測定原理の概略

1. 試験面の準備: 試験面を平滑にし、SWATの吸水カップを密着させます。

2. 吸水: 吸水カップに水を満たします。

3. 水位測定: 一定時間ごとに、吸水カップ内の水位を測定します。

4. 吸水速度の算出: 測定された水位の変化から、吸水速度を算出します。

SWATのメリット

• 非破壊試験: コンクリートを傷つけることなく、表面の品質を評価できます。

• 簡便性: 操作が簡単で、短時間で試験が完了します。

• 定量的な評価: 吸水速度という数値で、コンクリートの品質を定量的に評価できます。

• 現場での測定が可能: 小型軽量な機種もあり、現場での測定が可能です。

SWATの用途

• コンクリートの品質評価: コンクリートの配合や施工方法が適切に行われたかを確認します。

• 中性化の評価: コンクリートの中性化の評価時に参考にします。

• 耐久性の評価: コンクリートの耐久性を評価し、補修の要否の参考にします。

• 表面処理の効果評価: 表面処理剤の効果を評価します。

SWATとパーマトールの違い

SWATとパーマトールは、どちらもコンクリートの透気性を評価する装置ですが、測定原理が異なります。

• SWAT: コンクリート表面に水を浸透させ、吸水速度を測定します。

• パーマトール: コンクリート表面に空気を吹き付け、空気の透過量を測定します。

SWATは、主にコンクリートの表層部の品質評価に用いられ、パーマトールは、コンクリートの内部の透気性を評価するために用いられます。

SWATを用いた試験の注意点

• 試験面の状態: 試験面は平滑で、汚れや異物が無いようにすることが重要です。

• 温度・湿度: 温度や湿度が測定結果に影響を与えるため、一定の条件下で試験を行う必要があります。

• 試験時間: 吸水速度は時間とともに変化するため、適切な試験時間を設定する必要があります。

まとめ

　初期水頭３００mm によるコンクリート表面からの吸水試験により、表層コンクリ ートの吸水抵抗性を評価する手法。下表は、表面吸水試験から得られる１０分時点 での表面吸水速度（p600）により、吸水抵抗性を「良」、「一般」、「劣」の３段階 にグレーディングしたものである。

SWATは、コンクリート構造物の品質評価に広く用いられている非破壊試験装置です。簡便かつ定量的にコンクリートの表面状態を評価できるため、建築現場やインフラ点検など、様々な分野で活用されています。

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