📝 GP8100・GP8800・GP8000・GS8000に関するFAQ
1. 探査が可能か?不可能か?に関するFAQ
Q1. 探査可能深度は?
A.最大探査深度: 約70cm から 80cm GP8100・GP8800・GP8000
B.最大探査深度: 約2m から 4m GS8000
条件: この深度はコンクリートの品質(特に含水率や密度) に大きく依存します。乾燥した密実なコンクリートで最大の性能を発揮します。
Q2. 地中探査が困難になる要素は?ワースト10
A.
1. 飽和した粘土層 2.高含水率の地盤 3. 塩分濃度の高い地盤 4.導電性の高い鉱物を含む岩盤 5.風化が進んだ火山灰層 6.地表面に岩石や礫が散乱した地盤 7.破砕帯・風化層 8.多数の埋設物が存在する都市部の地盤 9.起伏の激しい地表面 10.凍土
Q3. 最も探査に適した地質
A.乾燥した、均質な、砂質土や礫質土です。これらの地層は導電性が低いため、電磁波の減衰が少なく、深く探査できます。
2.パルス方式の電磁波レーダでは、探査深度毎に、適した中心周波数アンテナを用いますが、SFCW方式では、どう考えたらいいですか?
SFCW(Step Frequency Continuous Wave:周波数ステップ連続波)方式では、「中心周波数を選ぶ」という概念そのものを一旦外し、「広帯域な周波数帯域(帯域幅)とステップ設定」で考えるのが基本です。
パルス方式とSFCW方式での周波数の捉え方は、以下のように大きく異なります。
項目
パルス方式(従来型)
SFCW方式
アンテナの考え方
特定の中心周波数(例: 1.5GHz, 900MHz, 400MHzなど)のアンテナを目的深度に応じて付け替える(パルス方式の場合)
超広帯域(超ウルトラワイドバンド:例 200MHz〜3,000MHz)アンテナ1台で浅部から深部までをカバーする(SFCWの場合)
分解能(解像度)の決定要素
アンテナの中心周波数の高低
送信周波数の「帯域幅(Bandwidth = 最高周波数 − 最低周波数)」の広さ
探査深度の決定要素
アンテナの中心周波数(低いほど深く届く)
送信周波数の「最低周波数(Low Frequency)」および送信電力
SFCW方式における具体的な考え方・現場での設定ポイント
基本は「1台で全深度に対応」
SFCW方式の探査機(Proceq GPR等)は、単一のアンテナで広帯域な電磁波を連続して掃引(ステップ送信)します。そのため、浅部(かぶり厚や鉄筋配筋)の高分解能画像と、深部(空洞や埋設管)のデータが同時に一度の走査で取得できます。現場でアンテナを交換する必要はありません。
分解能と深度の調整は「ソフトウェア(パラメーター設定)」で行う
探査深度や対象物に応じて周波数を変更したい場合、ハードウェアを替えるのではなく、測定時の周波数レンジやフィルターを設定します。
浅く高分解能にしたい場合: 高周波側(例: 2GHz〜3GHz以上)のデータを重点的に使用。
深く探査したい場合: 低周波側(例: 200MHz〜500MHz付近)の成分を活かし、減衰の激しい高周波成分をカットまたはゲイン調整。
周波数ステップ幅(Frequency Step)の意識
SFCWでは「どのくらいの細かさ(Δf)で周波数を刻むか」が重要になります。
ステップ幅を細かくする: より深い位置からの反射波をエイリアシング(偽信号)なしで正しく復元できます(最大探査可能距離が伸びる)。
ステップ幅を荒くする: 測定速度が上がりますが、深部の解析上限が浅くなります。
結論として
SFCW方式では、「この深度だからこの周波数のアンテナを選ぶ」のではなく、「超広帯域アンテナで広範囲の周波数をまるごと取得し、受信後の処理や周波数帯の抽出によって浅部・深部それぞれに適した信号を取り出す」というアプローチで考えるのが正解です。